彼が言うには「仲の良い人には嫌われても良い」のだそうだ。 仲の良くない人はきっと自分の事をよく知らないだろう。よく知りもしないのに嫌われる、というのは気分が悪い。しかし自分の事を深く理解した上で嫌われるならそれは仕方ない。 これが彼の言い分…

皮膚５０平方ｃｍの刑、胃３分の２の刑。 角膜一つの刑、腎臓一つの刑、腕１本の刑。 更に重い刑になると生きられる範囲で複数のパーツを、そして死刑の代わりに全ての臓器や皮膚、血液、骨髄を取り上げられる。 もちろんそれらはあらゆる臓器バンクの団体に…

あるところに特に仲の言い訳でもない６人の若者が居た。彼らは毎日のようにくだらない会話をして時間を潰していた。 毎日顔を合わせていてよっぽど話のネタがなかったんだろう、その日は大便をした後のケツの拭き方の話になった。 その場に居た者で統計を取…

ある所にお人好しの発明家、バーグという男がいました。バーグは長年の研究でついに「世界中の人がちょっとだけ幸せになる装置」の開発に成功しました。 馬鹿げた研究だと助手は１人もいなくなっていましたが、バーグはそんな事気にしません。なんせ自分の研…

理不尽を押し付けられて不条理を知ってそれが大人だ、なんて正当化するから子供は大人を馬鹿にする そんな子供も大きくなり両手で顔を叩き、呟く「さぁ、俺も理不尽を受け入れるか」不条理の世界に足を踏み入れると大人達が複雑そうな笑顔をこちらに向けた

『人はひとりで生きてるんじゃない』なんて書くと凄く聞こえが良いが 要は良くも悪くも他人に干渉される社会に生まれただけなんだ 他人を嫌った全ての人が猫になりたい、虫になりたい、花になりたい、月になりたいそう思いながら社会を見下ろすんだろう 最後…

私には大学から３年付き合っている彼氏がいた。 凄く優しい人だった。 ある時、私は彼にこう言った。「私、未だにあなたの事が理解できないわ」 すると彼は「僕は誰かに理解してもらった事なんてないよ」と返してきた。私はそれがショックで、数日後に別れ話…

金持ち 「最近暑いし別荘にでも行って来ようと思うんだ」馬鹿 「あー、良いなぁ。俺も山登りたいなー」金持ち 「ナントカと煙は高い所が好きってな」馬鹿 「ナントカってセレブか？」金持ち 「セレブじゃねーよ」馬鹿 「えー？だってセレブって高いとこ住ん…

１０、 ９、 ８、 ７、 ６、 ５、 ４、 ３、 ２、 １、と吼えれば群れの中 独りじゃ広野を生きられない １、 ２、 ３、 ４、 ５、 ６、 ７、 ８、 ９、 １０、と唱えて宙に舞い 森の不適な王と成る

はいいらっしゃい。っとどうしたんだい、眉間の渓谷に小さな村でもできるんじゃねぇかって顔してさ。 何々、つらい思い出がいつまでも頭ん中に残る。うんうん分かるよ。こんな店なんで同じような人が結構尋ねてくるもんでね、使い古した話なんだけどまぁ聞い…

インタビュー作家の私は、何人かの作家に次のように訊ねた。 「私の仕事は人から事実を聞き出す事なのですが、では貴方の仕事を一言で説明して頂けますか？」 ＳＦ作家はこう答えた。 「僕の仕事は既にバレているウソを上手くつく事さ」 ミステリー作家はこ…

中学生になった息子が子犬を拾ってきた。 私が元の場所に戻してくるように言うと、「飼わせてくれないと家出する！」と、ギャアギャア泣いて訴える。 どうしても譲らないようなので、全て自分で面倒みるなら、と言う条件で許可する。 息子はすぐさま泣き止ん…

アナタは病気です。治療には苦痛を伴います。 治療しますか？治療しませんか？ アナタはその問いに「苦痛は嫌です」と答えました。だからアナタは病気のままでヒトはアナタに優しくしません。 「治療する気になったらまたいらして下さい」医者はそういって手…

上下を逆に構えたカメラで撮った写真を他人に見せると 必ず上下を逆にして見ようとします。 そうやって人の目に映った世界は何回転してきたんでしょうか？ もうこの世界がどの向きから見たものなのかなんて誰も覚えていません。

歩きタバコをしている人の後ろを歩く人がタバコを吸わない人だったとします。 その人は何も言いませんが内心どう思っているんでしょうか？ 「タバコ嫌だなぁ」 まずはこうでしょう。それではその後は？ 「マナーの悪い喫煙者だなぁ」でしょうか？まぁそうか…

うちのクラスの副担任をしている大山先生は天然です。山宮君が大きくなったらウルトラマンになりたいです。と、言うと 「違う違う、反対や！大きくなったらウルトラマンになれるんじゃなくて、ウルトラマンやから大きくなれるねん！」と、検討違いのツッコミ…

Ａ「おいおい！お前が女連れで歩いてる所を見た奴がいるんだが本当か？」 Ｂ「おう！見てくれ、これが生まれて初めてできた彼女の写真だ！」 Ａ「え！？ これはなんと言うか・・・お前ってストライクゾーン広いんだな」 Ｂ「苦節２７年。彼女居ない暦＝年齢…

６０億分の１の確立だとしても世界の誰かは体験している奇跡は今日もあなたの知らない所で起こっている

Ａ 「お前っていつも昼飯パンだよな！」 Ｂ 「そういう君はいつもお弁当だね。」 Ａ 「俺は毎日愛妻弁当だぜ！ほら、見てみろよ！」 Ｂ 「あれ？だけど中身はほとんど冷凍食品のようだね。」 Ａ 「嫌味言いやがって！パンしか食べられないよりマシだろ！？」…

周りを見渡すと背の高いビルが立ち並び走る事もままならない・・・僕が生まれたのはそんな街だった だから、ただなんとなく遠くに見えるあの山を越えて「空を飛べたら」なんて思っていた ある日、空を越えて外国へ旅行に出た大草原の上を思う存分走り回り岩…

もし、この社会が腐っているとして貴方達がその社会から産み落とされた子供だとしてまともに育たなくて当然か？ 腐った果実の種はそれを養分に今やあんなにも高く枝を伸ばしあんなにも大きく葉を広げている もし、この社会が腐っているとしてそんなもの早い…

彼は半年ほど前から精神、および脳の病にかかっていた。 それは何とも奇怪なもので、自身が傷つけたものはそれが生物でなくとも血を流して見える、というものであった。 棚からグラスを落とせばガラスの破片と共に血が飛び散り、ジャガイモの皮を剥けば両手…

昔の友人が薬に頼って生きるようになっていた止めたら殴られて 止めなかったら泣かれて僕にはどうする事もできなかったんだ どうやら僕より偉そうにしている人が僕が必死になって探してきたモノをスッと手に取って「そうそうこれが欲しかったんだよ」で済ま…

一斉に踏み鳴らされる足音で目を覚ましてみればそこは日も当たらないようなビル郡の中 ああ、どうやら俺は生まれる場所を間違ったようだ やべーなこりゃ どうしてみんな僕を踏んでいくんだ？どうなってんだこりゃ どうして光も当たらない？ああ、どうやら僕…

「僕は余計な事を見過ぎた」僕は目をナイフでえぐった「僕は余計な事を聞き過ぎた」僕は鼓膜を針で突き破った「僕は余計な事を喋り過ぎた」僕は喉を殴って潰した「僕は余計な事を知り過ぎた」僕は脳を拳銃で撃ち抜いた それでも世の中には余計な事が溢れてい…

ここに楽しい絵本と悲しい絵本があるだろ？両方とも読み終わって楽しい気持ちならそいつは楽しいのが好きな子供だ両方とも読み終わって悲しい気持ちならそいつは悲しいのが好きな子供だ両方とも読み終わって複雑な気持ちならそいつはもう大人だ

善悪は一枚のカードの裏表ではないカードの表に描かれた模様をどういう人間が見るかだ そして一生裏の模様を見る事はない

あるところに草履泥棒が居ました草履泥棒はくる日もくる日も盗みを働き、多くの人を困らせましたある日役人に捕まった草履泥棒はこう言いました「俺は確かに泥棒だ、しかし銭を盗んだ事はねぇんだ」役人は首を捻ってしばらく考え込み「なるほど銭を盗めば即…

窃盗は罪か？売春は愚かか？ 物を盗まないと、身体を売らないと生きていけない貧しい人にそう言えるか？ 殺人は罪か？戦争は愚かか？ 罪を定める事で世界が平和になるのかよ！？

私は一匹のチキンを持っています。そのチキンがいなくなっても私は他のチキンを捕まえれば飢えません。だから私はそのチキンがいなくても餓死する事はありません。世界にはそのチキンよりも美味しいチキンが沢山います。しかし私はそのチキンがどんなチキン…