詩−ホワイト

叶わぬ夢を願うなら

叶わぬ夢を願うなら思い募らせるより石を積め高い場所から世界を見渡し諦め所を弁えろそれでも諦めきれぬならそこから更に思いを積めその夢はもう詰む事もない

「空を飛べたら」

周りを見渡すと背の高いビルが立ち並び走る事もままならない・・・僕が生まれたのはそんな街だった だから、ただなんとなく遠くに見えるあの山を越えて「空を飛べたら」なんて思っていた ある日、空を越えて外国へ旅行に出た大草原の上を思う存分走り回り岩…

腐った果実の種

もし、この社会が腐っているとして貴方達がその社会から産み落とされた子供だとしてまともに育たなくて当然か? 腐った果実の種はそれを養分に今やあんなにも高く枝を伸ばしあんなにも大きく葉を広げている もし、この社会が腐っているとしてそんなもの早い…

You are chicken.

私は一匹のチキンを持っています。そのチキンがいなくなっても私は他のチキンを捕まえれば飢えません。だから私はそのチキンがいなくても餓死する事はありません。世界にはそのチキンよりも美味しいチキンが沢山います。しかし私はそのチキンがどんなチキン…

悲しい夢

悲しい夢を見るっていうのは もしも悲しい事が起こったとき 少しでも対応できるように 少しでも早く笑えるように 多くの悲しみを知っておく為に見るんだ 悲しい夢で目が覚めた朝は ひとつ強くなった証なんだ

クッキーと銀貨

右手に一枚のクッキー左手に一枚の銀貨 好きな方を選ばせる事が優しさなのか両方あげる事が優しさなのか左手の物を渡し、それで右手の物が沢山買える事を教える事が優しさなのか 右手に一枚のクッキー左手に一枚の銀貨 まずは両手を差し出すところから始めよ…

ちっぽけなヒーローの恋人の言葉

あなたが口癖のように言う言葉 「僕にできる事はほんの僅かだから」 いつも小さな救いをくれる貴方は 私にとって小さなヒーローだから これからも守っていてくれると嬉しいな・・・ ずっとずっと傍にいてね

知恵の輪

TVの前でかれこれ30分 映ってるのはバラエティ番組 でも全然見てない 僕は手元に夢中 難しさLv.☆1つの知恵の輪 観客の笑い声も聞こえないくらいに集中しても そこには1つのままのカタマリ どんなに単純明快で解けそうに見える知恵の輪だって 触って…

向かい風

鳥が空を飛ぶのに必要なのは背中を押す追い風なんかじゃなくて目的地から吹きつける向かい風向かい風を乗り越え続けて鳥は舞い上がり前へと進む どこまでも吹けよ向かい風僕は空を飛んでやるんだ

あなたと合わせて

人と人はお互いを知り合おうとすると掌を合わせたり胸を合わせたり唇を合わせたり身体を合わせたりするのだけれどひとつだけ、触れなくても合わせられる場所があるそれを合わせないと信用されないしやましい事があると合わせられなくなる誰かがあなたの事を…

昼間に輝く星の様に

沢山の人々に埋れて 君の笑顔は目立たないけれど見ようと思って目を向ければ昼間に輝く星の様に やさしい光を放っている

紙切れ一枚

教室の角に立て掛けられた 淡い色使いの油絵 こんな紙切れ一枚で あなたが気になってしまう あなたの気持ちが詰まってる 不慣れな手つきで渡された手紙 こんな紙切れ一枚で あなたを好きになってしまう 見慣れぬ名前の終着駅が 大きく書かれた片道切符 こん…

尖った金属片

いつの間にか欠けて尖った金属片 尖っていると言われ続けたそれは 何かにつけて刺さって傷つけた しかし針と呼ぶにはあまりに鈍角で 何一つ貫く事などできずにいた そうこうする内に削れて丸くなっていった 金属片は今も輝いている

地球の神話

ある日、北の空から騎士が降り立ちました。 騎士は出会った全ての人間を殺していきました。 ある日、南の空から女神が降り立ちました。 女神は出会った全ての人間を愛していきました。 ある日、騎士と女神は出会いました。 騎士は女神を殺せませんでした。 …

あの頃の画用紙

母さんに買ってもらった 両手に余る大きな大きな画用紙 画材屋で手に取ると意外に小さくて あの頃、胸躍らせて描いた夢は この中に入るほど小さな物だったんだな そんな夢も今となっては思い出せなくて 少しだけ切なくなった

大人気ない友人

今日のアンタえらく意地悪じゃねぇか 何か嫌な事でもあったのかよ? 今夜は酒の2、3杯奢ってやるから たまにゃあ話ぐらい聞かせろよ アンタも色々大変なんだろうけれど こっちだって必死こいて生きてんだよ アンタも一応オレより年上なんだから いい加減そ…

戦い続けて傷だらけ

私は剣のような人 斬って斬って斬り続けて 戦い続けて傷だらけ 貴方は盾のような人 堪えて堪えて堪え続けて 戦い続けて傷だらけ