詩−グレー

ガキでいる事の素晴らしさよ

悪意なく人を傷つけて笑うガキでいる事の素晴らしさよ! 本能の赴くままに優先順位をつけるガキでいる事の素晴らしさよ! 自分の欲望に忠実に生きるガキでいる事の素晴らしさよ! 失敗と後悔で磨かれていくガキでいる事の素晴らしさよ! 他人を疑わず親を盲…

自己犠牲

なあ神様、俺の腕一本と大事な友達の笑顔交換してくれねぇか?何なら利き腕の方をやるぜ? なあ神様、俺の脚一本で大切なあの子の幸せ保証してくれねぇか?今ならもう一本付けてもいいぜ? 例えば誰か一人の命じゃなくて「俺の命」と引き換えに全ての人々が…

食卓に咲いた花

「空腹だ空腹だ。」好物だけ食べて嫌いな物は皿の端に。それでも彼女は空腹を訴え続ける。僕は自分の皿から彼女の好物を分け与えて、その分の空腹を満たす為に食卓に飾られた花を口に入れた。食卓から花が消えて彼女の笑顔が咲いた。

近道

僕が迷路を歩いているとどこからともなく声がする「近道ならこっちにあるよ」それは小人だった頃の僕手を引かれてついて行けばそれは10センチほど開いた穴「今の僕にはもう通れないよ」そう言うと僕はまた歩き出した 僕が迷路を歩いているとどこからともな…

靴紐

時に走って時に立ち止まりつつ ここまで何とか歩いてきた 怪我をして歩けなくなった事もあったけれど 自分なりに、立派に歩いてきたつもりだ さぁ!どれほど進んだだろう そう思って振り返ってみたけれど それは以前見た時と少しも変わらぬ景色だった 唇を噛…

強がりな詩

嫌われるのには慣れてます 寧ろ臨む所です 見え透いた創り笑顔で声かけて来るくらいなら 是非こっちを見ないで欲しいのです 別れは悲しくありません 寧ろ臨む所です ぶっきら棒な態度で送り出した後の私の泣く声が アナタに聞こえなければそれで良いのです …

カンカラリンの音

カンカラリン音がする これは何の音だろう 気になり足を止めると音も止む これは僕の音なのか いや僕の音じゃない カラッポな僕から音はしない それじゃあ何の音だろう あぁ、この足元に絡むものは何だろう これは僕が捨てようとしても捨てきれなかった想い…