2005-12-25 近道 詩−グレー 僕が迷路を歩いているとどこからともなく声がする「近道ならこっちにあるよ」それは小人だった頃の僕手を引かれてついて行けばそれは10センチほど開いた穴「今の僕にはもう通れないよ」そう言うと僕はまた歩き出した 僕が迷路を歩いているとどこからともなく声がする「近道ならここにあるよ」それは巨人になった僕手を引かれてついて行けばそれは10メートルを越える壁「今の僕ではまだ登れないよ」そう言うと僕はまた歩き出した 僕が迷路を歩いているとどこからか僕の声がする「近道なんてどこにもないよ」そこにいたのは今の僕手を引かれて歩き出せばそこは先の見えない路地「 」何も言わずに僕はまた歩き出した